沈黙を以ってこたえよ
13回忌に呼ばれることもなく、
命日に送った花のお礼のラインもこなかった。
どう答えるか、気負っていたところがあったから、
少し拍子抜けした。
沈黙を以って返事となす
カリオストロ方式をとったのだと思った。
(正確には、異議なきときは沈黙を以ってこたえよ)
法事に出なくても、わたしはインドまでまた出向いて、
全然忘れてないですよ、と言いたい気持ちもあったし、
むしろわたしは誰よりも思ってる、と思わせたかった、少し。
連絡がないので、特に言う機会もなく、
あーだこーだ考えていた自分を少し恥じたりもした。
ヴァラナシで骨とコインにグッバイして、
ガンジス河に勇気をもらって、
帰国後、ポストに彼のお母さんからハガキが投函されてた・・・
全然沈黙じゃなかった、
あたしの考えすぎだった。